古文の形容動詞(ナリ活用)についてまとめましたので紹介します。

古文の学習について

古文の単語を理解する上で重要なことは、そのことばの語感を掴むことです。

我々日本人が、現代の基本的な生活上必要ないと思われる知識である古文を学ぶ理由のひとつが、この語感の獲得です。

古文のことばは現代のことばに通じているので、語感を学ぶことで言語感覚が豊かになります。

そして、ことばの感覚を磨くことがコミュニケーションの上達や文章表現力の向上など、基本的な国語力を伸ばす力になります。

国語力が伸びれば、社会生活を豊かに送れることが期待できます。

古文単語の習得は、暗記という無駄な作業をしているというネガティブな思考で取り組むのではなく、人間力向上につながるというようなポジティブな態度で臨めると良いです。頑張りましょう。

なお、以下のページで単語テストが実施可能です。何度も取り組んで脳に確実にインプットしましょう。

古文の形容動詞(ナリ活用) 1~10

古文の形容動詞(ナリ活用)を紹介します。

あはれなり〔ナリ活用〕

【現代語訳】①しみじみと心を動かされる。②しみじみとした情趣がある。

【語感】感動した時に出ることば「あはれ」から生まれた語で、そういうことばが思わず出てしまうような様子を表す。

【活用】〔未〕あはれならズ-〔用〕あはれなり(あはれに)テ-〔終〕あはれなり。-〔体〕あはれなるトキ-〔已〕あはれなれドモ-〔命〕あはれなれ。

おろかなり(疎かなり/愚かなり)〔ナリ活用〕

【現代語訳】①おろそかだ。いい加減だ。②愚かだ。

【語感】いい加減な様子を表す。また、頭や心の働きのいい加減なさまも表す。

【活用】〔未〕おろかならズ-〔用〕おろかなり(おろかに)テ-〔終〕おろかなり。-〔体〕おろかなるトキ-〔已〕おろかなれドモ-〔命〕おろかなれ。

ねんごろなり(懇ろなり)〔ナリ活用〕

【現代語訳】①熱心だ。②丁寧だ。親切だ。③親しい。親密だ。

【語感】心を込めて親しく熱心にする様子を表す。

【活用】〔未〕ねんごろならズ-〔用〕ねんごろなり(ねんごろに)テ-〔終〕ねんごろなり。-〔体〕ねんごろなるトキ-〔已〕ねんごろなれドモ-〔命〕ねんごろなれ。

つれづれなり(徒然なり)〔ナリ活用〕

【現代語訳】①退屈だ。手持ちぶさただ。②しんみりともの寂しい。

【語感】単調な時間が長く続くさまや、その時の晴れ晴れとしない気持ちを表す。

【活用】〔未〕つれづれならズ-〔用〕つれづれなり(つれづれに)テ-〔終〕つれづれなり。-〔体〕つれづれなるトキ-〔已〕つれづれなれドモ-〔命〕つれづれなれ。

いたづらなり(徒らなり)〔ナリ活用〕

【現代語訳】①無駄だ。役に立たない。②むなしい。はかない。③することがない。ひまである。

【語感】努力・価値・才能などに見合った結果が得られず、失望するさまを表す。

【活用】〔未〕いたづらならズ-〔用〕いたづらなり(いたづらに)テ-〔終〕いたづらなり。-〔体〕いたづらなるトキ-〔已〕いたづらなれドモ-〔命〕いたづらなれ。

おろかなり(疎かなり/愚かなり)〔ナリ活用〕

【現代語訳】①おろそかだ。いい加減だ。②愚かだ。

【語感】いい加減な様子を表す。また、頭や心の働きのいい加減なさまも表す。

【活用】〔未〕おろかならズ-〔用〕おろかなり(おろかに)テ-〔終〕おろかなり。-〔体〕おろかなるトキ-〔已〕おろかなれドモ-〔命〕おろかなれ。

あてなり(貴なり)〔ナリ活用〕

【現代語訳】①身分が高い。高貴だ。②上品だ。優美だ。

【語感】身分が高いが基本の意味で、上品で優美だという意味も表すようになった。

【活用】〔未〕あてならズ-〔用〕あてなり(あてに)テ-〔終〕あてなり。-〔体〕あてなるトキ-〔已〕あてなれドモ-〔命〕あてなれ。

きよらなり(清らなり)〔ナリ活用〕

【現代語訳】①美しい。華麗だ。

【語感】形容詞「きよし」から派生した語で、「きよし」の清潔な美しさに、光り輝く気品を加えた最高級の美を表す。

【活用】〔未〕きよらならズ-〔用〕きよらなり(きよらに)テ-〔終〕きよらなり。-〔体〕きよらなるトキ-〔已〕きよらなれドモ-〔命〕きよらなれ。

さらなり(更なり)〔ナリ活用〕

【現代語訳】①(いまさら)言うまでもない。もちろんだ。

【語感】「言うといまさらの感じがする」の意を表わす「言へばさらなり」、「言うまでもない」の意を表わす「言ふもさらなり」の「言へば」「言ふも」を省略した形。

【活用】〔未〕さらならズ-〔用〕さらなり(さらに)テ-〔終〕さらなり。-〔体〕さらなるトキ-〔已〕さらなれドモ-〔命〕さらなれ。

あらはなり(露なり/顕なり)〔ナリ活用〕

【現代語訳】①丸見えだ。②明らかだ。

【語感】「外に現れる」の意の動詞「あらはる」と同じ語感「あらは」を持ち、内にあるものが隠れることなく外からはっきりと見えることを表す。

【活用】〔未〕あらはならズ-〔用〕あらはなり(あらはに)テ-〔終〕あらはなり。-〔体〕あらはなるトキ-〔已〕あらはなれドモ-〔命〕あらはなれ。

古文の形容動詞(ナリ活用) 11~20

古文の形容動詞(ナリ活用)を紹介します。

あからさまなり〔ナリ活用〕

【現代語訳】①ちょっとの間。ほんのしばらく。

【語感】その状態が一時的で仮のものであることを表わし、時間的な「ちょっと」を基本の意味とする。

【活用】〔未〕あからさまならズ-〔用〕あからさまなり(あからさまに)テ-〔終〕あからさまなり。-〔体〕あからさまなるトキ-〔已〕あからさまなれドモ-〔命〕あからさまなれ。

かたくななり(頑ななり)〔ナリ活用〕

【現代語訳】①頑固である。②情趣を解さない。教養がない。③見苦しい。

【語感】「片(=片方)にくねっている」が語源と言われ、自分の考えに凝り固まっている様子を表す。

【活用】〔未〕かたくなならズ-〔用〕かたくななり(かたくなに)テ-〔終〕かたくななり。-〔体〕かたくななるトキ-〔已〕かたくななれドモ-〔命〕かたくななれ。

あだなり(徒なり)〔ナリ活用〕

【現代語訳】①はかない。むなしい。②浮気だ。不誠実だ。③いい加減だ。④無駄だ。

【語感】見かけばかりで内容がなく、からっぽであるという否定的な評価を表す。物事一般について述べる場合と、人間関係(特に男女関係)について述べる場合で意味が異なる。

【活用】〔未〕あだならズ-〔用〕あだなり(あだに)テ-〔終〕あだなり。-〔体〕あだなるトキ-〔已〕あだなれドモ-〔命〕あだなれ。

すずろなり(漫ろなり)〔ナリ活用〕

【現代語訳】①あてもない。わけもない。②思いがけない。

【語感】はっきりした理由や目的もないままに「何となく」物事が進んでいくことを表す。

【活用】〔未〕すずろならズ-〔用〕すずろなり(すずろに)テ-〔終〕すずろなり。-〔体〕すずろなるトキ-〔已〕すずろなれドモ-〔命〕すずろなれ。

むげなり(無下なり)〔ナリ活用〕

【現代語訳】①まったくひどい。最低だ。

【語感】それより下が無い、最低であるという意味を表す。

【活用】〔未〕むげならズ-〔用〕むげなり(むげに)テ-〔終〕むげなり。-〔体〕むげなるトキ-〔已〕むげなれドモ-〔命〕むげなれ。

あながちなり(強ちなり)〔ナリ活用〕

【現代語訳】①無理矢理だ。強引だ。②度を越している。③ひたむきだ。一途だ。

【語感】自分勝手であることが原義で、そこから、度を越したものを言うようにもなった。「あな」は「自己」を表し、「がち」は「~の傾向がある」という意を表す。

【活用】〔未〕あながちならズ-〔用〕あながちなり(あながちに)テ-〔終〕あながちなり。-〔体〕あながちなるトキ-〔已〕あながちなれドモ-〔命〕あながちなれ。

なめげなり〔ナリ活用〕

【現代語訳】①無礼だ。無作法だ。

【語感】相手をなめて礼儀知らずに振る舞うさまを言う。

【活用】〔未〕なめげならズ-〔用〕なめげなり(なめげに)テ-〔終〕なめげなり。-〔体〕なめげなるトキ-〔已〕なめげなれドモ-〔命〕なめげなれ。

なのめなり(斜めなり)〔ナリ活用〕

【現代語訳】①平凡だ。ありきたりだ。②いい加減だ。おろそかだ。

【語感】縦でも横でもない「なのめ(斜め)」は、完璧でない、ちょっといい加減な、普通のありさまを言い表す。

【活用】〔未〕なのめならズ-〔用〕なのめなり(なのめに)テ-〔終〕なのめなり。-〔体〕なのめなるトキ-〔已〕なのめなれドモ-〔命〕なのめなれ。

おぼろけなり〔ナリ活用〕

【現代語訳】①並一通りだ。ありきたりだ。②並々ではない。格別だ。

【語感】もともとの意味は「並一通り」を表すが、否定表現とともに使われることが多いことから、この語そのものに否定のニュアンスが生じ「並々ではない」という意味でも使われるようになった。

【活用】〔未〕おぼろけならズ-〔用〕おぼろけなり(おぼろけに)テ-〔終〕おぼろけなり。-〔体〕おぼろけなるトキ-〔已〕おぼろけなれドモ-〔命〕おぼろけなれ。

あやにくなり〔ナリ活用〕

【現代語訳】①ひどい。意地が悪い。②折が悪い。都合が悪い。

【語感】感動詞の「あや」と形容詞「憎(にく)し」の語感「にく」で作られた語で、「ああなんと憎いこと」という意味があり、自分の思いに反してひどいことを言う。

【活用】〔未〕あやにくならズ-〔用〕あやにくなり(あやにくに)テ-〔終〕あやにくなり。-〔体〕あやにくなるトキ-〔已〕あやにくなれドモ-〔命〕あやにくなれ。

古文の形容動詞(ナリ活用) 21~30

古文の形容動詞(ナリ活用)を紹介します。

まめやかなり(忠実やかなり)〔ナリ活用〕

【現代語訳】①誠実だ。まじめだ。②実用的だ。③本格的だ。本式だ。

【語感】「まめ」とは、見かけに伴う中身や内容があることを言う。

【活用】〔未〕まめやかならズ-〔用〕まめやかなり(まめやかに)テ-〔終〕まめやかなり。-〔体〕まめやかなるトキ-〔已〕まめやかなれドモ-〔命〕まめやかなれ。

せちなり(切なり)〔ナリ活用〕

【現代語訳】①切実だ。身にしみる。②大切だ。③ひたすらである。

【語感】切々と心に感じられるさま、ひしひしと身に迫ってくるさまを表す。

【活用】〔未〕せちならズ-〔用〕せちなり(せちに)テ-〔終〕せちなり。-〔体〕せちなるトキ-〔已〕せちなれドモ-〔命〕せちなれ。

うちつけなり(打ち付けなり)〔ナリ活用〕

【現代語訳】①突然だ。だしぬけだ。②軽率だ。無礼だ。

【語感】物を打ち付けるように、急に物が生じたり、いきなりことを行ったりするさまを言う。

【活用】〔未〕うちつけならズ-〔用〕うちつけなり(うちつけに)テ-〔終〕うちつけなり。-〔体〕うちつけなるトキ-〔已〕うちつけなれドモ-〔命〕うちつけなれ。

とみなり(頓なり)〔ナリ活用〕

【現代語訳】①急だ。②すぐに

【語感】「いきなり」であるさま、「すばやい」さまを表す。

【活用】〔未〕とみならズ-〔用〕とみなり(とみに)テ-〔終〕とみなり。-〔体〕とみなるトキ-〔已〕とみなれドモ-〔命〕とみなれ。

みそかなり(密かなり)〔ナリ活用〕

【現代語訳】①ひそかだ。

【語感】「みそか」は現代語で「ひそか」である。

【活用】〔未〕みそかならズ-〔用〕みそかなり(みそかに)テ-〔終〕みそかなり。-〔体〕みそかなるトキ-〔已〕みそかなれドモ-〔命〕みそかなれ。

こまやかなり(細やかなり/濃やかなり)〔ナリ活用〕

【現代語訳】①丁寧だ。心を込めている。②色が濃くて美しいさま。③繊細で美しいさま。

【語感】こまやかさが感じられるものの様子を広く言う。心配りが生き届いているさま、色褪せずに鮮やかなさま、人の容姿が細部まで整っているさまなどを表す。

【活用】〔未〕こまやかならズ-〔用〕こまやかなり(こまやかに)テ-〔終〕こまやかなり。-〔体〕こまやかなるトキ-〔已〕こまやかなれドモ-〔命〕こまやかなれ。

らうたげなり〔ナリ活用〕

【現代語訳】①からいらしい。可憐だ。

【語感】かよわくて守ってあげたい気になるものの様子を表す。子どもや女性に対してよく用いられる。

【活用】〔未〕らうたげならズ-〔用〕らうたげなり(らうたげに)テ-〔終〕らうたげなり。-〔体〕らうたげなるトキ-〔已〕らうたげなれドモ-〔命〕らうたげなれ。

いうなり(優なり)〔ナリ活用〕

【現代語訳】①優雅だ。上品だ。②すばらしく良い。優れている。立派だ。

【語感】品性や品格が優れていることを言う。

【活用】〔未〕いうならズ-〔用〕いうなり(いうに)テ-〔終〕いうなり。-〔体〕いうなるトキ-〔已〕いうなれドモ-〔命〕いうなれ。

おもはずなり(思はずなり)〔ナリ活用〕

【現代語訳】①思いがけない。以外だ。②期待外れで気に入らない。

【語感】予想もしていなかったものの様子を言い表す。

【活用】〔未〕おもはずならズ-〔用〕おもはずなり(おもはずに)テ-〔終〕おもはずなり。-〔体〕おもはずなるトキ-〔已〕おもはずなれドモ-〔命〕おもはずなれ。

ことなり(異なり/殊なり)〔ナリ活用〕

【現代語訳】①別である。ほかと違う。②格別である。特別だ。

【語感】普通と違っていること、別物であることを言い表す。

【活用】〔未〕ことならズ-〔用〕ことなり(ことに)テ-〔終〕ことなり。-〔体〕ことなるトキ-〔已〕ことなれドモ-〔命〕ことなれ。

形容動詞の紹介は以上になります。

単語テスト(形容動詞)

単語テストは次のページから行えます。


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