古文の名詞についてまとめましたので紹介します。

古文単語の学習について

古文のことばは現代のことばに通じているので、語感を学ぶことで言語感覚が豊かになります。

そして、ことばの感覚を磨くことがコミュニケーションの上達や文章表現力の向上など、基本的な国語力を伸ばす力になります。

国語力が伸びれば、社会生活を豊かに送れることが期待できます。

古文単語の習得は、暗記という無駄な作業をしているというネガティブな思考で取り組むのではなく、人間力向上につながるというようなポジティブな態度で臨めると良いです。頑張りましょう。

なお、以下のページで単語テストが実施可能です。何度も取り組んで脳に確実にインプットしましょう。

古文の名詞 1~10

古文の名詞を紹介します。

としごろ(年ごろ)

【現代語訳】①長年。長年の間。

【解説】「ごろ」は「年」「月」「日」の下につき、長い時間の経過を表す。

かたち(形・容・貌)

【現代語訳】①外形。姿。②容貌。顔つき。

【解説】「(物の)外形」が基本の意味で、他に「顔かたち=容貌(ようぼう)」を表す。

かげ(影・景・陰・蔭)

【現代語訳】①光。②姿。形。③陰影。④物陰。

【解説】太陽・月・灯火などの「輝く光」が基本の意味。転じて、光によって見える姿形や、光を受けることで生じる影も表す。

ほい(本意)

【現代語訳】①本来の意志。②本来の目的。③かねてからの望み。

【解説】「本来の意志」のこと。意志だけでなく、目的や望みも表す。

ものがたり(物語)

【現代語訳】①話すこと。話。②物語。

【解説】「話すこと」という意味も持つ。

ふみ(文・書)

【現代語訳】①文書。書物。②手紙。③漢詩。④学問。

【解説】文字で書かれた「書物」「手紙」のことで、平安時代における男性社会の文字が主に漢字だったことから、漢詩という意味も生じた。

ほど(程)

【現代語訳】①〔時間の場合〕ころ。とき。あいだ。②〔空間の場合〕広さ。距離。あたり。付近。③〔人間の場合〕身分。年齢。④〔広く一般に〕様子。程度。

【解説】時間、空間、人間など、さまざまな事柄に関して、その程度やおおよその範囲をいう語である。

なさけ(情け)

【現代語訳】①思いやり。人情。②男女間の愛情。恋情。③情趣を解する心。風流心。

【解説】あるものに対して敏感に反応する心の動きを表す。人一般に対する「やさしい心」「思いやり」が基本の意で、異性に対してならば「恋情」、自然に対してならば「風流心」の意味になる。

ちぎり(契り)

【現代語訳】①約束。前世からの約束。宿縁。②因縁。③男女の縁。夫婦の縁。

【解説】「約束する」という意味の動詞「契る」が名詞化した語。約束の中でも特に、男女間の愛情に関する約束や、前世からの約束である宿縁・因縁の意でも用いられる。

けしき(気色)

【現代語訳】①様子。②態度。③機嫌。④意向。思い。

【解説】自然に限らず、視覚でとらえた物や人の様子を表す。人の様子は、外面の様子からうかがえる内面についても表す。

古文の名詞 11~20

古文の名詞を紹介します。

おほやけ(公)

【現代語訳】①天皇。②朝廷。政府。③世間。公共。

【解説】「大宅(=大きな建物)」がもとの意で、「朝廷」の意を表す。また、朝廷の主人として「天皇」の意も表す。さらに、「私」に対する「公(=公的なこと)」の意も表す。

きは(際)

【現代語訳】①端。②境目。③限り。④辺り。そば。⑤程度。⑥家柄。身分。

【解説】「端」「境目」などの意を表すだけでなく、「程度」「身分」の意も持つ。

しるし(印・証・験・徴)

【現代語訳】①目印。②証拠。③合図。④効果。効き目。⑤(神仏の)ご利益。⑥前兆。兆候。

【解説】「記(しる)す」が名詞化した語で、「印」「証拠」の意味の他、ある働きかけに対して現れる効果の意の「験(しるし)」と、ことが起こる前ぶれの意の「徴(しるし)」がある。

ことわり(理)

【現代語訳】①筋道。ものの道理。②理由。わけ。

【解説】「事割り」の意で、物事を筋道立てて区分けし、判断した事柄を表す。

ためし(例)

【現代語訳】①例。先例。手本。②話の種。語り草。

【解説】現代語で「うまくいったためしがない」と言うときに使われる「ためし」。

わざ(技・業)

【現代語訳】①技術。技芸。②行い。動作。③仕事。④仏事。法要。

【解説】「技」以外に「業」、つまり人の「行為」を表す。その中でも特定の意味として追善供養(=死者の冥福を祈ること)などの「仏事」の意味を持つ。

おぼえ(覚え)

【現代語訳】①評判。人望。②寵愛を受けること。③心に思い当たること。記憶。

【解説】動詞の「おぼゆ」が名詞化した語で、人からよく思われることを表す。世間から思われる場合は「評判」の意味になり、目上の人や権力のある人から思われる場合は「寵愛」の意味になる。

ここち(心地)

【現代語訳】①気持ち。②心。考え。③感じ。④病気。体調。

【解説】心や体の調子を言う。心を意識したり、体を意識する場合に使われる。

うつつ(現)

【現代語訳】①現実。②正気。

【解説】対義語「夢」に対し、「現実(=目覚めている状態)」を表す。

つとめて

【現代語訳】①早朝。②翌朝。

【解説】副詞の「つと(=急に)」や「つとに(=朝早く)」と同じ語源で、「早朝」を原義とし、また、全や何か出来事があった、その「翌朝」の意も表す。

古文の名詞 21~30

古文の名詞を紹介します。

つごもり(晦日)

【現代語訳】①月末。

【解説】「月籠(つきごも)り」が変化して生まれた語。毎月、陰暦十五日の満月が過ぎると月はだんだん欠けてゆき、見えなくなってしまうのが「晦日(=月末)」。

ついで(序)

【現代語訳】①物事の順序。順番。②機会。おり。

【解説】「順序」や「機会」の意味を表す。

たより(便り・頼り)

【現代語訳】①頼れるもの。よりどころ。②縁故。③手紙。④便宜。⑤機会。

【解説】動詞「頼る」が名詞化した語で、この世を生きていく上で頼りになる人や物事を表す。

こころざし(志)

【現代語訳】①心持。意向。②誠意。愛情。③贈り物。

【解説】動詞「こころざす」が名詞化した語で、心がある方向を指して向かって行くことを表す。

よし(由)

【現代語訳】①由緒。由来。②理由。わけ。③手段。方法。④趣。風流。⑤縁。ゆかり。⑥そぶり。ようす。

【解説】動詞「寄す」が名詞化した語。物事を核心に近寄せ、関係づけるという原義から、物事の拠り所の意を表す。

て(手)

【現代語訳】①手。腕。②文字。筆跡。③腕前。技量。④方法。手段。⑤手傷。負傷。⑥演奏法。

【解説】手の働きとして「腕前」「手段」「手傷」などの意味のほか、「筆跡」「演奏法」「文字」の意味も表す。

ざえ(才)

【現代語訳】①(漢学の)学識。③(音楽の)才能。技能。

【解説】「才」は努力して見につける才能のことで、平安時代の男性貴族社会では漢字や音楽の素養を意味した。

うち(内)

【現代語訳】①中のほう。内部。②心の中。③期間中。あいだ。④宮中。内裏。⑤天皇。帝。

【解説】「うち」は「内側」「中心」のこと。国の一番の内側には「宮中」があり、そして「宮中」の一番中心には「天皇」がいる。

うへ(上)

【現代語訳】①上部。上方。②物の表面。うわべ。③天皇。帝。上皇。④奥方。貴婦人。

【解説】空間的な上方の意味以外に、身分的に高い地位(上位)にいる人や、その人の居場所のことも表す。

しな(品・級・科)

【現代語訳】①種類。②身分。家柄。③階段。④品位。人柄。

【解説】土地の勾配や階段などの高低差を表すことや人の社会的順序(身分や家柄)における高低を表すこともある。

古文の名詞 31~40

古文の名詞を紹介します。

ふるさと(古里・故郷)

【現代語訳】①古都。旧都。②生まれ故郷。なじみのある土地。③実家。わが家。

【解説】以前の暮らしの中心地を言う。国としての以前の暮らしの中心地や個人としての以前の暮らしの中心地、宮仕えや結婚で家を出た者の生家や、旅先にいる者の自宅などが該当する。

こころばへ(心延へ)

【現代語訳】①心遣い。配慮。心のようす。②性格。性質。③趣。趣向。風情。

【解説】心がすっと動くことを言い、心の動きの特徴や物事の趣を表す。

ひま(暇・隙)

【現代語訳】①時間のゆとり。②すき間。物と物との間。③絶え間。よい時期。機会。すき。④休暇。いとま

【解説】続いている物事の切れ間を広く言い表す。例えば、物と物との切れ目や状態の絶え間、相手の警戒の絶え間などを指す。

ひがこと(僻事)

【現代語訳】①間違い。過ち。誤り。②道理にはずれた行為。悪事。

【解説】「ひが」は「間違い」の意で、「こと」は「事」の意を表す。

とが(咎・科)

【現代語訳】①罪。過ち。過失。②非難すべき欠点。短所。

【解説】人からとがめられるような欠点や振る舞い、直しようや償いようのないものを言う。

そらごと(空言・虚言)

【現代語訳】①嘘。偽り。

【解説】「そら」は「からっぽ」の意で、「ごと」は「言葉」の意を表す。

せうそこ(消息)

【現代語訳】①手紙。便り。伝言。②訪問。

【解説】人と連絡を取ることで、間接的なものと直接的なものがある。

くもゐ(雲居・雲井)

【現代語訳】①雲。②雲のある遠くの空。大空。天上。③はるか遠くに離れた場所。④宮中。皇居。

【解説】雲が居るような遠い所を表し、天上界に見立てた宮中や都を意味することもある。

かしこまり(畏まり)

【現代語訳】①お礼。②お詫び。③謹慎。④恐れ多いこと。遠慮。

【解説】動詞「かしこまる(=つつしんで正座する)」の名詞形で、正座するような状態から自然と出て来るような言葉や身をもって示した謝罪を意味する。

よ(世)

【現代語訳】①現世。②世間。世の中。③時代。代。④国家。国政。⑤一生。⑥ある時期。折。⑦世間の流行。⑧男女の仲。夫婦の関係

【解説】現代語の語義のほかに、「男女の仲・夫婦の関係」の意味がある。

古文の名詞 41~50

古文の名詞を紹介します。

かぎり(限り)

【現代語訳】①(人生の)最期。最後。②限度。限界。③最大限。すべて。④だけ。ばかり。

【解説】「もうこれで終わり」という意味を持ち、「もうこれっきり会えない人の別れ」を表したり「~のかぎり」というカタチで範囲の限界を表す。

いろ(色)

【現代語訳】①色彩。色あい。②顔色。表情。ようす。③情趣。風情。④恋愛。情事。

【解説】「色彩」の意味が原義で、単調な人の世に彩りを添える「情趣」と「恋愛」の意味も持つ。

こころ(心)

【現代語訳】①精神。意識。②気持ち。気分。③意志。意向。④思いやり。情け。⑤情趣。情趣を解する心。⑥思慮。分別。道理。

【解説】現代語の語義のほかに、「物の情趣を解する心」というような衣食住の満ち足りた貴族的な心を表す。

ゆゑ(故)

【現代語訳】①原因。理由。わけ。②品格。由緒。③風情。趣。④縁故。ゆかり。

【解説】物事が根ざしているものという意味が原義で、そこから、血筋の正しい人の風格や事物の伝統的な味わいも言い表す。

あない(案内)

【現代語訳】①文章の内容。②物事の事情や内容。内情。

【解説】こちらの内情を伝えたり、相手の内の事情を尋ねたりすることを言う。

さた(沙汰)

【現代語訳】①評議。評定。②命令。指図。③評判。④報告。知らせ。⑤処置。始末。

【解説】もとは、水ですすいで砂を淘汰し、米や砂金を手にすることで、そこから、ああだこうだと論じたり、ああしろこうしろと命じたりすることを言う。

あらまし

【現代語訳】①こうありたいという願い。計画。予定。②概略。全体のあらすじ。

【解説】動詞「有り」に推量の助動詞「まし」がついて名詞化したものと思われ、あらかじめ心の中でこうありたいと考えていることを表す。

いそぎ(急ぎ)

【現代語訳】①急ぐこと。急用。②準備。用意。したく。

【解説】せっせと事に当たる事を言うが、本番に向けていそいそと事にいそしんでいる時を意味することもある。

つま(端)

【現代語訳】①先端。端。②家の縁側。③物事の端緒。発端。きっかけ。④一部分。断片。⑤中途半端

【解説】物の「端」や事柄の端緒を表す。

はらから(同胞)

【現代語訳】①兄弟姉妹。

【解説】「はら」はお母さんのお腹の意味で、「から」は同族の意味を表し、「はらから」で母親の同じ兄弟姉妹を言う。(ちなみに、腹違いの兄弟姉妹は「異腹(ことはら)」という。)

古文の名詞 51~53

古文の名詞を紹介します。

けぢめ

【現代語訳】①区別。相違。②隔て。仕切り。③移り変わり。変化。

【解説】単に物事を区切ってできた違いをいう。

そのかみ(其の上)

【現代語訳】①その当時。その時。②過去。その昔。

【解説】話題にしている出来事が起こっている時点やその時点からみてさらに遡った過去の時点を表す。

ただびと(徒人・直人)

【現代語訳】①(神や仏などに対して)普通の人。一般の人。②(天皇・皇族に対して)臣下。③(摂政・関白などに対して)一般の貴族。官位の低い人。

【解説】神や仏などの対する「ただの人」という意味と天皇や皇族に対する「ただの人」、摂政や関白に対する「ただの人」という意味がある。

古文の名詞の紹介は以上になります。

単語テスト(名詞)

単語テストは次のページから行えます。

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